介護保険の開始に至った経緯について簡単に説明していきます。
今日も引き続き介護保険について記載していきます。
突然ですが介護保険っていつできたか知ってますか??
多分覚えやすいんで2000年に出来たってことは知っているんじゃないかと思います。
今では多くの人が利用している介護保険も比較的新しい制度なんですね。
では介護保険開始以前の介護ってどんな状況だったかご存知ですか?
実は私自身もあまりしっかりと分っていなかったです。
そこで今回は、介護保険開始以前の介護の状況、どういった経緯で介護保険が誕生したのかということを中心に記載していこうと思います。
実は私自身も学生の頃にはこういった歴史については、あまり知ろうとは思わなかったです。しかし働きだしてからは、こういった制度の成り立ちやこれまでの改定の内容を理解することが、現在の介護保険制度を理解していく上で非常に参考になることが分りました。介護保険施行からこれまでの改定については後日述べていこうと思います。
それでは前置きが長くなりましたが本題に入っていきます。
介護保険開始に至った経緯
古来より「介護は家庭の問題」という考え方が主流となっており、主に介護が必要となった人の配偶者や同居している子供(主に長男)やその配偶者(長男の嫁)が介護の担い手となっていました。これは、一昔前までは長男は家に残って両親と同居、次男以降は独立し家を出ていくという家族形態が一般的であったために成り立っていました。しかしながら、経済の発展と共に家族形態が変化し、「核家族化」が進み長男家族も両親より独立して家庭を築くケースが増えていったことで、介護の担い手(長男やその嫁)がおらず、家族だけで介護をすることが難しい時代となっていきました。また医療の発展と共に平均寿命が伸びたことで、寝たきり老人や認知症を煩った高齢者が増加し、家族の負担も増大しました。もちろん当時にもホームヘルパーや施設への入所等のサービスはありました。しかしながら現在の介護保険とは異なり自分たちで行ってほしい介護サービスを必ずしも選べない制度となっていました。いわゆる『措置制度』により国が主導的に介護サービスの決定を行っていました。これらの介護サービスは老人保健法と老人福祉法等をもとに行われており、高齢者が増加し介護が必要な人の増加に伴い、医療費増加(財源不足)が問題となっていきました。また住んでいる地域や施設ごとのサービスの格差、絶対的な施設数・介護職に携わっている人員不足等も問題とあり始めました。
ではここで問題点を整理していきます。
問題点①核家族が進んだことで介護の担い手が少なくなった。
②措置制度により本人が必要と考えているサービスを受けられない
③介護が必要な人が増えたことで介護にかかる医療費が増大した
④地域ごとのサービスの格差
⑤絶対的な施設数、介護側に携わっている人員不足
という5つの問題が介護保険開始以前に生じていおり、これらを踏まえて2000年より介護保険が開始されました。
簡単にですが介護保険開始以前の介護の状況について理解していただけたら幸いです。
後の 記事にて記載していく予定ですがこれらの問題や、さらに高齢化進んだことで生じた新たな問題に対して介護保険は試行錯誤、制度を微調整しながら現在も変化している制度です。難解な部分も多くありますが少しでも分りやすい文章を目指して記載していきます。
最後まで読んでくれてありがとうございました。